2013年度第2回講演会 2013年度第2回講演会

 
情報ツールの適切な使い方

(個人情報の管理方法、ネットいじめの対処など)
 
日 時:2014年1月18日(土)午後2時
会 場:セントポールズスタジオ
講 師:安川雅史氏(全国Webカウンセリング協議会 理事長)
 

個人情報の管理方法、ネットいじめの対処などについてたくさんの事例をあげながら説明していただきました。

【事例】
(事例1)都立高校、女子高生
 ブログにアップした不謹慎な画像が2ちゃんねるで拡散

(事例2)青森光星学園、野球部員
 ブログにアップした飲酒の画像が拡散

(事例3)20年間服役し出所
 過去の犯罪がネット検索可能で就職できない
 他9例

【講演内容】
1. ネット社会の恐ろしさ
現代のネット社会では、反社会的な事項や加害者の情報は拡散がとても速く、ツイッター・フェイスブック等で友人関係や生活をチェックできるので、拡散した内容は一生消えません。新聞に名前が出た場合、事故の記事をもとにフェイスブック、LINE,ツイッターやプロフィールサイトから住所、名前、画像、人間関係等プライバシーがネットに流出。まとめサイトに載ると、一生残ると思ってください。軽い気持ちが大きな代償を産み、一度ネットに載ると一生消えません。また「書込み」は時には人の命をも奪いかねません。子供から相談を受けた時には「ほおっておきなさい」などと突き放したり正論を述べるだけでは子供の心は変わりません。子供の気持ちに寄り添い、どれだけ大事に思い、どれだけ本気で向き合っているかを伝えることがとても大切です。
子供にスマートフォンを持たせるならば、親はどんな危険があるかを知り安全に便利に使っていく方法を子供に正しく教えなければなりません。そのためには親はきちんと勉強し知識を持つ必要があります。ゲームやスマートフォンの悪影響を止める為に、一方的に怒り、取り上げては子供との関係が悪くなります。子供が納得するように説明し、事を進めていければ子供は陰で行なうことはありません。

2. フィルタリングについて
赤ちゃんから大人まで様々なインターネット機器を手にする時代です。iPod touch、iPad、iPhone、DS、PSPなど外に持ち出してどこでもインターネットに接続することができます。不特定多数の人と知り合い、事件に巻き込まれるケースも増えてきています。そういう犯罪から子供を守り、子供の命を守るのがフィルタリングです。本当に自分の子供が大切ならば、フィルタリングは絶対にはずしてはいけません。中学生以上はブラックリストのフィルタリングで構わないと思います。

※ブラックリストのフィルタリング
フィルタリングをかけても通常とおりLINEはできます。LINEが出始めの時、一時できなくなったことがありますが、今はどこの携帯会社も改善され、音楽、着メロ、着歌が今まで通りダウンロードできます。違法な音楽サイトはブロックされますのでフィルタリングをかけて出てくる音楽サイトは審査を通った問題のないサイトです。同様に手に入らない無料クーポンは未成年が利用してはいけないフィルタリングの対象のクーポンのみです。それ以外のクーポンはすべてとれます。ゲーム関係のモバゲー・グリー・アメーバピグ・ミクシーなどのプロフィールサイトはすべてフィルタリングの審査を通っているので使用できます。ただし、子供に悪影響を与えるような広告は全てブロックされます。出てくる広告はすべて制限されたものです。最近子供達は調べ物にネットを使います。ネットに審査は無いので、だれでも自由に書込みできるのがネットの世界です。フィルタリングをかけることで全て制限されます。信憑性がないものは出てきません。

3. ウィルス対策
スマートフォンはパソコンです。あらゆる場所で無線のWi-Fiにつながります。本体にフィルタリングをかけていても無線の電波が通っているところではフィルタリングをくぐり抜けてどんなサイトにも繋がります。フィルタリングは無線の電波を年齢制限のかかる設定にしてください。さらにパソコンに対するウィルスの被害にあわないようにウィルス対策ソフトを入れなければなりません。無料アプリではなく、スマートフォンを購入したショップで推奨しているものを入れましょう。

4. LINEについて
なぜLINEが出始めたかと言うと、震災以降の安否確認です。メールで連絡がとれないけれども、LINEでは既読と表示され安否確認ができるということでLINEが広がっていきました。現在、利用者は世界で3億人を超えています。日本でも今では5000万人を超えているでしょう。子供達の相談の多くは、LINEは文章が短いためにどこで止めていいかわからないというものです。また、未読・既読の表示が出るのが原因で、いじめに繋がることがあります。閉じられた空間では正論は通じません。直接話しをしていれば表情により話しは終わりますが、表情を見る事ができないために誤解が誤解を招きやすく、誹謗中傷は歯止めが利きません。子供がLINEに縛られて息苦しさを感じているような時には、直接話しをするようなきっかけを親が作ってあげることも必要です。

5.架空請求について
ネットには無料音楽ダンウロード、占い、ゲーム、懸賞金、アンケートのサイトなど大人だけでなく、子供を狙った危険なサイトがたくさんあります。簡単に登録され、一度登録すると解約のページがない悪徳サイトなど様々です。架空請求のメールから始まり、巧妙な仕組みで保護者の氏名、住所、勤務先が割り出されると勤務先に連絡が行くようになり、さらには簡易裁判所からの出頭命令ということになります。子供向けの小額請求の場合、一度支払うと請求が止まらなくなり、後ろめたさから親に相談できずにいるパターンもありますがこれもフィルタリングで全て防げます。

6. 様々な隠語について
犯罪者が狙っているのは、子どもが集まるゲームのサイトです。そして、様々な隠語を使って薬物売買などがおこなわれます。今までは2ちゃんねるで行われていましたが、今は子供の集まるゲームサイトに移行しています。大手サイトでは、犯罪に巻き込まれないように電話番号やアドレスの交換を禁止していますが監視の目をくぐり抜け連絡をとる方法として、プリクラの中に電話番号を書き込んで画像を貼ったり、NGワードを避けて隠語を使用しています。

7. なりすましメール、チェーンメール
なりすましメールとは、例えば、子供とメールしていると思っていたら別人が子供になりすましてメールを送っているというものです。なりすましメールを一度受取ってしまうと人が信じられなくなります。これは迷惑メールの受信拒否の設定をすることにより防ぐことができます。この学校に通う生徒さんが全員なりすましメールの設定をしてくれれば誰も被害にあいません。仮に面白がって送ってしまった時には、半年間全て遡って警察の捜査が入ります。自分の子どもを被害者にも加害者にもしないためにも迷惑メールの受信拒否を設定しましょう。
チェーンメールとは、同じ内容の文を複数の人に転送するように求めるメールのことです。他人を脅すような内容のメール、卑猥な画像、人が嫌がるような画像は、受取った段階では被害者ですが、誰かに転送した時点で被害者ではなく共犯者になります。不安なメールやチェーンメールが回ってきた時は『撃退!チェーンメール!』に全て転送してもらえれば大丈夫です。また、お母さんに相談できない事もここでは相談にのってもらえるので、何かあったら1人で悩まないようにと相談先を子供に教えてあげてください。


安川雅史
全国Webカウンセリング協議会理事長
主な著書
『「いじめ」と闘う親と子を応援する本〜教室・ネットにはびこる悪魔とどう対峙するか〜』(中経出版)
『「学校裏サイト」からわが子を守る!〜ケータイ・ネット社会の落とし穴』(名経出版)
 「家族とともに癒す不登校・ひきこもり」(文芸社)等 多数